【愛知】♯7 渥美半島から海のおもしろさを伝える!「Blue Drop」

日本全国でがんばっている女性を紹介する「のぼり坂47」プロジェクト。今回は、愛知県田原市を拠点に海の生き物の魅力を子どもたちをはじめ多くの人たちに伝える「Blue Drop」の代表、松野弘美さんに活動について聞きました。


私は元々ドルフィントレーナーとして働いていて、海が大好きでした。イルカ担当時は、ショーをすればすぐにお客さんがイルカに注目してくれました。しかし、鰭脚類(ききゃくるい:アシカ・アザラシ・セイウチ)の担当に変わり、3種の見分け方や間違った知識をお持ちの方が多いことに落胆。「動物の魅力をどうしたら伝えられるか」と悩み、試行錯誤するようになりました。
先輩や他園館のイベントに参加したり、本や映像はもちろん、とにかく話して伝える仕事をしている人をとことん観察。ある日、ふと見かけた大道芸人さんがお客さんを大爆笑につつんでいるのを見て、「これだ!ユーモアを交えて、お客さんを巻き込むことだ!」と。
それが、今の私のしゃべりのベースになっています。「おもしろい!」が加わると、学習要素が強い難しい話でも、子どもたちが最後まで聞いてくれるようになりました。同じ内容のイベントでも進行や伝え方を工夫することで、満足度をグッとあげれたり、動物にファンがついたりするんですよね。
そんな経験を通して、「伝える」という魅力にどっぷりとハマって。結婚して退職した後、ドルフィントレーナーを育成する専門学校の非常勤講師をしていましたが、主人の単身赴任が決まって、継続困難に。でも、やっぱり「大好きな海と伝えるという仕事をしたい!」と、有り余ったエネルギーを発散すべくBlue Dropを立ち上げました。
ある日、子どもたち向けに出張生き物教室をしたときのこと。普段「めんどくさい」「なんでもいい」が口癖の子が、終わるギリギリまで生物を観察して絵を一生懸命書いてくれていました。指導員の先生が「今まで見たことがない一面!」と驚いていたことがとても印象に残っています。
進行するうえで、子どもたちにたくさんの「?(疑問)」を投げかけること、安易に答えを言わず自分で発見・解決する楽しさを引き出すことを意識しています。
Blue Dropを起ち上げ、2020年で2年目に入ります。とりあえず突っ走ってきた1年目は、詰めが甘く自分自身に落ち込むことも多かったです。
そんななかでも、「こんなに海に生き物がいるなんて知らなかった!」「また一緒に海に行きたい!」と子どもたちに指名してもらうこともあり、海を通して楽しい時間を共有することができて、すごく嬉しかったですね。
また、いろんな分野の人とつながり、お話をする機会が一気に増え、それも楽しい時間でした。海でも、海以外でも、今後は一人でも多くの人と「楽しい!」が共有できたらいいなと思っています。その為には、「迷わず経験を積む!」それが私の目下の目標ですね。
私の周りには、やりたいことをカタチにしている人も、やりたいことを我慢している人も同じくらいいます。やりたいことをやっている人は、ドーンと落ち込むことがあってもキラキラしているし、ポジティブな言葉が出ることが多いです。我慢している人はどうしても愚痴が多くなってしまいますよね。同じ時間が過ぎるなら、楽しい時間を!
立ち上げ時は、私も不安だらけでした。「本当にやりたいのか?」「勢いでやろうとしていないか?」「自分の子どもたちに負担がかからないか?」など、自問自答。「やっぱり、やめようかな」と主人に相談したとき、「やらなきゃ気がすまない性格でしょ!」と背中を押してもらって。
彼は一番の相談相手であり理解者です。きっと、みなさんのそばにも、よき理解者がいるはず! 自分の気持ちに正直に動いてみてくださいね。
★好きな言葉★
なんとかなるさ
私は「とにかく、失敗しないように」、そして失敗したら「どうしてうまくいかなかったのか」「あの時こうしてたら~」と考えてしまう性格で自己嫌悪の塊でした。そんなとき、「失敗してもいいよ。なんとかなるさ」と考え方を変えたらすごく気持ちが楽になりました。考え過ぎず、なんとかなるさ精神で、チャレンジしていきましょう!
海の生き物教室・出張生き物講座、ビーチコーミング、さらには「ドルフィントレーナーになるには?」や水族館の裏話など、海に関わるイベントや講座やっています。ご希望に合わせてプログラムも組めます。
teamdolphin@icloud.com
●「Blue Drop」さんはじめ渥美半島で活動する女子仲間による「癒やし体験in渥美半島」。
パンフレットは、こちらでチェックできます!
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