【愛知】#24 渥美半島の小さな牧場「RDA愛知 ピッコロファーム」

日本全国でがんばっている女性を紹介する「のぼり坂47」プロジェクト。今回は、愛知県田原市でご夫婦で牧場「ピッコロファーム」を運営されている長江久美子さんに活動について聞きました。


私がホースセラピー(障がい者乗馬)に携わるようになったきっかけは、以前勤めていた乗馬クラブにかかってきた一本の電話でした。
電話の内容は、「脳性マヒの障がい児を馬に乗せてほしい」という、ある親御さんからの相談でした。
馬とふれあうことで、身体的・心理教育的な効用を期待できる「ホースセラピー」の依頼を受けたのです。その日のうちに来場された双子の園児さん。最初は緊張しているようでしたが、小さなポニーに触って乗って、何とも嬉しそうなニコニコとした笑顔になっていきました。その様子に親御さんも心から安らいで感動されていました。子どもたちだけでなく、自分たち家族も癒されていると感じられたそうです。
「あ~馬にはこんなことも出来るんだ、こんな力があるんだ・・・」。あらためて馬の素晴らしさを感じた瞬間であり、忘れもしない大切な思い出です。
これまで見聞きしたことはあった「障がい者乗馬」でしたが、実際にやってみるととても難しく、学ばなければならないことが沢山ありました。まずは安全でなければならないこと、そのためには日々の馬の調教は欠かせないこと。しかし、馬とのふれあいを通して満面の笑顔を見せてくれる子供たち、そしてご家族の嬉しそうな表情に、また頑張ろうと元気をもらっています!
ホースセラピーは、大動物の馬を扱う動物介在療法(アニマルセラピー)の一つです。当然のこと、全ての人に適する活動ではありませんし、利用される方の症状や適した馬や設備などによって、私どもで安全にお乗せできない場合もあります。
個人差があったり、数値的な指標は提示しづらい活動ですので、誤解のないように、心理教育的な側面を重視したホースセラピー活動であることを、十分に気をつけながら説明しています。
これまでの経験上、お子さんも親御さんも、実際に乗ってみるのが一番だと感じています。言葉では伝えきれないことを、実際に体験すれば馬が語りかけてくれます。その馬からの伝えを感じてほしいですね。


私は馬が大好きです! 好きなことをライフワークにできていることは、最高の幸せだと思っています。
ここに至るまでには色々なことがあり、決して楽な仕事でもありません。ですが、初心を忘れずにやり続けること・人とのつながりを大切にすること! みなさんも自分を信じて諦めないでください。ファイトです!
★好きな言葉★
「平凡な日常、かけがえのない日常」
馬と過ごす日々は、毎日が同じことの繰り返しです。その中で、馬たちの体調や気持ちの変化に寄り添い、共に生きていく。そして活かされていく。細く長く、途切れることなく、この時が流れますように…そんな想いです。
馬は素晴らしい生き物、その背に揺られて伝わる温もりと安らぎを感じてほしい。街中の喧騒を離れて、自然の中で営まれる人と馬との暮らしは、緩やかな時の流れと和やかでホッとする温もりで満たされてます。小さな牧場=ピッコロファームは心のオアシス。癒しのひとときをお過ごしください。
※RDAは、1964年イギリスで結成された障がい者乗馬協会で、日本はRDA Japanとして1998年海外メンバーに認定された。ピッコロファームは、そのベースユニットとして施設登録している。
〒441-3425 愛知県田原市大草町平松129番地
アクセス:東名高速-音羽蒲郡ICから車で約45分。最寄り駅は、豊橋鉄道渥美線-三河田原駅です。
電話:070-1627-7419
メールアドレス:info@piccolo-farm.com
●「RDA愛知ピッコロファーム」さんはじめ、渥美半島で活動する女子仲間による「癒やし体験in渥美半島」。パンフレットは、こちらでチェックできます!
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