【石川】#39 女性の力で能登の魅力を再発見&発信する「のとルネ実行委員会」

日本全国でがんばっている女性を紹介する「のぼり坂47」プロジェクト。今回は、石川県七尾市で能登の魅力を発信されている、「のとルネ実行委員会」代表の山﨑香織さんに聞きました。
「のとルネ」とは、「のとルネッサンスプロジェクト」の略。女性の力で能登の魅力を再発見して発信する事業をしています。
能登には、「ご飯がおいしい!」「海!山!」「歴史がある」「人がやさしい」「祭りがすごい」など、いいところがたくさんあるんです。ただ、そのよさが全然伝わっていないことに危機感を覚え、何とかしたいと思いました。「たくさんの人に能登のよさを知ってもらい、味わいに来てほしい!」そんな能登に住む女性たちの想いでスタートしたプロジェクトが「のとルネ」です。
能登島に架かる橋
「のとルネ」は、北陸新幹線延伸開業に向けて県が開催した、いしかわ魅力“再発見”コンテストプロジェクト部門で採択され、2022年度までの助成を受けながら活動しています。これまで各方面で人財育成やまちづくりに関わってきたメンバーが集まって「のとルネ実行委員会」をつくり、それぞれの経験と熱意をもってプロジェクトを支えています。
現在は、Webサイト(https://noto-renaissance.net/)、Facebookを中心に、能登の食・観光・イベントなど、さまざまな魅力を伝えています。Webサイトをつくることは、「のとルネ」の活動を始めた当初の目標の一つでした。これまであちこちで発信されていた情報をまとめることで、能登の魅力すべてが閲覧できる、そんなWebサイトづくりを目指し、毎日新しい情報を公開しています。
七尾に住む女性からのリアルな声を集める「100人女子会」も開催。2年連続で100人以上のご参加をいただき、地域を盛り上げるために、魅力の洗い出しから実際に何をすべきかまで、女性目線での意見交換会をしています。
100人女子会(2019年11月)
また、2020年の1月には、タイのバンコクで開催された「ジャパン・エキスポ・タイ 2020」に出展する機会をいただきました。親日家が多いタイのかたに向け、あらたな観光地としての石川県の魅力を伝えるため、スタッフ4名ほどでタイへ。
ブースでは、お抹茶と干菓子を用意し、能登の魅力をまとめた動画を放映したり、観光パンフレットを配布したり。用意していた250部ほどのパンフレットもあっという間になくなり、アンケートも500枚ほど回収することができ、タイのかたと繋がる貴重な機会となりました。
「ジャパン・エキスポ・タイ 2020」のとルネブース
七尾市が消滅可能性都市に挙げられたことで、地元の未来に対してさらに危機感が募っていきました。
消滅可能性都市とは・・・人口流出・少子化が進み、存続できなくなるおそれがある自治体のこと。定義としては「2010年から2040年にかけて、20 ~39歳の若年女性人口が 5 割以下に減少する市区町村」をさします。
そんなとき、七尾のお母さん方とつながることが多くなり、まずは女性の意見を集めてみようと、「100人女子会in七尾」を開催しました。2018年のことです。
そこで聞こえてきたのは、「いいところいっぱいあるよね」「子育てもしやすいし」などの、“能登が好き”だという意外な声でした。誇れる点はたくさんあるのに、それらの魅力を上手く伝えきれていないのだと気付き、まずは「発信」をすることに着目しました。
方法をいろいろと模索していたとき、先述した石川県の魅力再発見コンテストの募集で、選ばれると事業の補助金を5年間受けられると知って迷わず応募。そこで縁があったのか見事採択していただき、2019年から「のとルネ実行委員会」が実質スタートすることとなりました。
まずは能登の魅力すべてが伝えられるようなWebサイトをつくりたい!と、サポーターを集めたり、勉強会に参加したり。記事を一つひとつ作成して公開するところから始めました。最初は地元のお店情報を発信する程度のもので、記事を書くのも私のみでしたが、2019年からライターの仲間が参加してくれたことで、掲載スピードもアップ。現在は1日1記事ペースで増えていき、内容も充実してきました。
Webサイト作りでは、ワードプレス(ブログスタイルでWebサイトを作成できるソフト)の使い方など全く知らない状態からのスタートでしたが、今ではWebサイトの作りから、魅せ方などを人に教えるまでになりました。
何ごとも「やりたいことは失敗してもいいからやってみよう!」の精神で、楽しく挑戦しています。
千枚田
人を動かすには、「五感にうったえかけるもの」であることが重要です。みなさんに能登に来ていただいて、見て、感じてもらえるのがベストではありますが、コロナ禍ではちょっと難しい面もあるため、YouTubeやVR動画を使った新しい手段も検討中です。
まずはVR動画などで観光地近辺にある特産品を見て体験していただき、実際にショッピングをしておうちで特産品を楽しんで(味わって)もらう。その上で、実際に現地に足を運んでいただけるような仕組みが作れたら……といったことをイメージしています。オリジナルのダンボールも作成中で、のとルネおすすめ商品を詰めて販売しようかと考えています。今後は、ワーケーションにも力を入れていきたいですね。
土産に人気の干物類
今後販売予定の「のとルネからの贈り物」(家飲みセットに入れるおつまみ候補たち)
そして何より、今は行政から補助金をいただいて活動していますが、補助金がなくとも円滑に活動できるだけの資金を調達できるようなサービスの確立が直近の必達目標です。そのためにも、今はアイディアを形にするため、たくさんの試行錯誤をしています。
★好きな言葉★
「人の成長を助けることで、自らも成長して、ともに豊かになる」
のとルネ実行委員会(代表 山﨑香織)
〒926-0804 石川県七尾市生駒町16-4 寄合処御祓館2Fクリエイティブランド内
電話:0767-58-3007
HP :https://noto-renaissance.net
YouTube(のとルネチャンネル):https://www.youtube.com/channel/UCCXH3wKE7jMrqsGL7mZhJOA
Instagram:https://www.instagram.com/notorune/?hl=ja
Facebook:https://www.facebook.com/notorune/
Twitter:https://twitter.com/notoruneproject
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