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「SDGs100人カイギ」でディーセント・ワークの実現について考えてみました!

こんにちは。女子部JAPAN(・v・)のHicaryです。

最近、テレビ番組で特集が組まれるなど「SDGs(エスディージーズ)」という言葉をよく聞くようになりましたよね。

SDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称。よりよい世界を目指すための17のゴールと169のターゲット(具体的な目標)で構成された国際目標です。
「誰ひとり取り残さない」ことを目標達成の条件とし、2030年に達成することを目指しています。
(詳細はこちら!)

このSDGsにまつわるプロジェクトとして行われているのが「SDGs100人カイギ」です。
毎回、SDGsにちなんだひとつのテーマに対して、2030年までに本気で世界を「変える」ことを目標に活動をしている4人が登壇。その話を起点に、クロスジャンルでゆるやかな人のつながりを生むことを目的にほぼ毎月開催しているイベントです。
ルールは、ゲスト登壇者が100人集まったら、解散すること。

SDGsの目標自体は大きいですが、私たちでも取り組める何かを見つけるため、女子部JAPAN編集部では、キックオフイベントからこの「SDGs100人カイギ」に参加しています。

今まで参加したSDGs100人カイギはこちら

そして2021年11月24日に、24回目のカイギが行われました。オンラインで行われたこの模様をご紹介します。

 

働きがいのある仕事=ディーセント・ワークの実現に向けての取り組みとは?

24回目のテーマは、「ディーセント・ワーク実現の挑戦」。

ディーセント・ワークとは働きがいのある人間らしい仕事という意味です。

世界では、10人にひとりの子どもが働いていて、1日およそ200円以下で暮らしているというディーセント・ワークとはほど遠い現状があります。
日本は一見無関係のように思えますが、相対貧困や貧困の格差が大きいという指摘も。というのも、所得の中央値の半分を下回っている人の割合は6人にひとり。格差の大きさを表すパルマ比率※は1.3と言われて、重要な課題とも言われています。
※パルマ比率は、全世帯を所得の大きさで分類したときに上位10%が得ている所得と下位40%の所得を比べた比率。

そこで、(1)そもそも仕事がある、(2)権利が保護されている、(3)十分な収入を生み、(4)適切な社会保障が供与されていること。これをディーセント・ワークに必要な条件と定義づけ、その達成を目指す取り組みをしている4人が登壇。具体的にどんなことをしているのか教えてくれました。

左上から時計回りに

認定NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパン 事務局長
潮崎 真惟子さん

一般社団法人ディーセントワーク推進協議会 代表理事
萩原 京二さん

サイボウズ株式会社 社長室
渡辺 清美さん

株式会社Flexas Zゼネラルマネージャー
稲葉 涼太さん

そして、各登壇者の話で、私が印象に残ったのはこちらです!

 

・フェアトレード商品を買うことで、児童労働や強制労働撤廃に貢献できる!

フェアトレード・ラベル・ジャパンの潮崎さんが教えてくれたのは世界では76カ国、148産品で児童労働や強制労働が発生していること。

しかも日本ではそういった労働から生産された産品の輸入量が世界で2番目に多い国なんだそう。だから、児童労働・強制労働は日本に関係ない話ではないのです。

でもなぜこのような労働が発生してしまうかというと、私たち消費者がより安いものを買い求めることで生産者たちが安い賃金で働くことになるから。

それを防ぐために潮崎さんたちが行っている活動がフェアトレード。人と環境に配慮して生産されたものを適正な価格で取引し、持続可能な生産と生活向上を支援する取引です。そして、そういった取引が行われた商品だということを示す国際フェアトレード認証というものの監査、認証も実施しているそうです。
今では、コーヒーやバナナ、ごま、ワイン、花、コットンなどさまざまなフェアトレード商品が日本にも広がっています。

でも、日本のフェアトレード市場はイギリスの1/21! とはいえ、2011年には国連が「ビジネスと人権に関する国連指導原則」を、2020年10月には外務省が「『ビジネスと人権』に関する行動計画」を発表。人権への取り組みについて企業へ働きかけるようになり、企業の意識も変化せざるを得なくなりました。

また日本の消費者の意識も変わり、エシカル商品への関心が高まり、フェアトレードの知名度も増してきました。

「消費を変えることで、企業や社会を変えていくことができるから『消費は投票』」と瀬崎さん。消費は誰でもする行動ですよね。手軽にできる行動の意識を少し変化させるだけで、誰かの労働環境が変わるのであれば、なるべくフェアトレードを意識した消費をしていくといいのかもしれませんね。

 

・中小企業でのディーセント・ワークの実現に向けての取り組み

ディーセントワーク推進協議会の萩原さんが話してくれたのは中小企業でのディーセント・ワーク実現へ向けてどんなことに取り組んでいるのかということ。

中小企業の経営者の中でSDGsの理解度はまだまだ低いですが、社会的な認知度に合わせて関心が高まってきているそう。その中ですでに取り組みはじめていると発信している企業も出てきています。でもそう言っておきながら、その会社の労働環境が改善されていない(SDGs達成に貢献できていない)ことも多いのだとか。

実際、総合労働相談コーナーに寄せられている労働トラブルの相談件数は12年連続100万件超え。

労働トラブル1件あたりの解決金を100万円と仮定して経済損失額を算出すると、3,429億円もの経済的損失が!

そもそもなぜ労働トラブルが起こるかというと、雇用側も労働者側も労働の法律を知らない者同士が契約を結ぶことや、ワークリテラシーを学ぶ機会がないから。

そこで萩原さんが考えたのが、労働契約エージェント制度や労働契約管理システムといった適正な労働契約の締結を支援する仕組みを作ること。そしてワークリテラシーに関する教育・啓蒙活動をすること。

ワークリテラシーについては、個別契約(労働契約)、職場のルール(就業規則)、働く法律知識(労働法令)といった働く上でのルールと、それを踏まえてどう働きたいのかを考えていく「働き方デザインの学校」というのを考えているそう(実際に現在、「働き方デザインの学校」というチャンネルでYou Tubeなどの動画配信をしています)。

ほかにも書籍(マンガ)での活動も。

確かに私自身、労働契約についての知識がほぼないまま働いていて、いざというときどうすればいいのか困る気がしています。そうならないためにも、労働関係の基礎知識が身につく講座や書籍があればトラブルを乗り越える助けになりますよね。

 

・100人いれば100通りの働き方を認める取り組み

サイボウズの渡辺さんは、会社で取り組んでいる働き方について教えてくれました。

サイボウズでは、若者・女性・セクシャルマイノリティらを阻害する文化をアップデートし、業務を効率化、そして多種多様な人材が活躍できるチームを目指しています。

そのためにやっている取り組みとして働き方の選択肢を増やすこと。100人いれば、100通りの働き方があることで社員の個性を尊重しています。
実際に2010年から在宅勤務・テレワークを導入していて、現在ではほぼ全員テレワーク。しかも、移住先からテレワークするという選択も認められています。

その制度が認められ、Great Place to Work(R) Institude Japanが実施した2021年度版「働きがいのある会社」ランキングでは3部門において選出されたそう。

過去には長時間労働、休日出勤が当たり前の時期も。でもその頃は離職率が28%に上昇!? しかし、2005年に社長が交代したことをきっかけに、ワークライフバランスに考慮した働き方に見直され、出産・育児休暇制度も変化があったそう(最長6年間育休がもらえるのだとか!)。

また、副業も可能、退社しても再入社可能など、さまざまなルールのおかげで今では離職率も5%未満程度に。

現在私は、女子部JAPAN編集部メンバーでもありますが、フリーランスとして働いています。その選択をした理由のひとつに働き方の問題もあったりします。
いつでもどこでもできることを会社に行ってやらなければならないことに実は疑問を感じていて、そうではない働き方ができることを身を持って体験してみたいという気持ちがあったんですよね。
だから渡辺さんの話を聞いていて、会社自体がそういう働き方を認めてくれるんだったら、「会社を辞めなかったかもなー」と少しだけ思ってしまいました。

 

・自分のキャリアを豊かにすることがSDGs達成につながる

Flexas Zの稲葉さんは、本業では人事システムやプロジェクトマネジメントのコンサルティングなどを行っていますが、SDGsスタートアップ研究分科会や「SDGsオンラインフェスタ」の開催など「人」と「ソーシャル」をテーマにパラレルキャリアを実践しています。

そんな稲葉さんいわく、「副業」と「複業」は別物とのこと。

「副業」は、本業とは関連性がないもので時間としても分散しているもの。

でも「複業」は複数の組織に属し、全体でひとつの「本業」と言えるものだそう。

この「複業」を実践することで、SDGsの三方よしのように、会社の課題解決につながり、会社の利益にもつながり、自己実現にもつながる三方よしが実現できるとのこと。

そして、そうやって自分のキャリアを豊かにすることで、そこから徐々に世界へつながりができていくのではないかと稲葉さん。

以前、雑誌で「半径5メートルのSDGs」という特集があったそうなのですが、半径0メートルのSDGs=自分のキャリアを豊かにすることで、SDGsの達成、たとえば「8.働きがいも経済成長も」の達成につながるのではとのことでした。

たしかに、パラレルキャリアというと、本業とはまったく異なるものをやる(稲葉さんがいう副業)イメージがありました。でも確かに、本業に関連することでもあるけれど、会社ではやっていないことで自分が心からトライしてみたいことがあれば、それを複業としてやってみるのは有益だなと思いました。

 

ちなみに、SDGs100人カイギでは毎回、登壇者の発表をその場でイラストに描き起こし、発表した概要がわかりやすくまとめられたグラフィックレコーディングも行われています。今回のvol.24のイラストはこちらになります。

 

ひとつの分野で一流でなくても組み合わせて届けられる価値があればいい

稲葉さんの話でもうひとつ、私が興味深いと思ったのがスラッシュキャリアの話。

スラッシュキャリアとは、「/」(スラッシュ)を組み合わせることで、自分のキャリアやできることなどを提示すること。

稲葉さんいわく、ひとつの分野で一流でなくても、組み合わせることで届けられる価値があればいいということでした。

個人的にひとつの分野に専門性がないことに少し悩んでいたのですよね。でもスラッシュで自分ができることを組み合わせることで、私のオリジナルの価値ができあがるし、私が世の中にどう役に立つのか相手に伝わりやすいと思い、目からウロコでした。

そうやって少しでも働き方やキャリアに対して疑問に思ったことを解決していくと、ゆくゆくはディーセント・ワークにつながるのではないかと感じた回でした。

ちなみに次回で「SDGs100人カイギ」は最終回! こちらにも編集部で参加予定なので、このレポートもお楽しみに!

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