【F30プロジェクト】組織文化の違いで部署内が真っ二つ! こんなとき、どうする?

リーダーとして仕事をしていれば、必ずぶつかるコミュニケーションや人間関係の問題。相対する人も違えば、状況もさまざまで、「こうすれば正解」がないのが難しいところです。
そこで、女性リーダーたちが実際に体験したコミュニケーションの課題とそれに対するアクションをケーススタディとして紹介。同じような課題を抱える人のヒントになれば、という思いで届けていきます。
今回は、広告系企業で部長職を担っていたルイさんが経験した、チームマネジメントの壁について。部署内のカルチャーの違う2つのチーム間で対立が起き、どうマネジメントするかについて悩みに悩んだ体験を紹介します。
ニックネーム:ルイさん(50代)
金融系の営業事務職、編集プロダクション、広告制作会社を経て、広告会社では部長職に。持ち前の体力と気力をもって、猪突猛進で仕事に取り組む体育会系の自覚あり。2022年度から新天地で活躍中。
制作系の組織文化の溝に悩まされ……
「まとまりのない部署内を、どうマネジメントしていくか」。会社を辞めるまでずっとそのことに悩み続けていました。
私が部長を担っていた部署には、2つのチームがあります。
1つは、デジタル制作系のチーム。Webサイトをはじめデジタルメディアの設計・構築をしていく人たちの集まりです。
もう1つは、プランニング系のチーム。プロモーションのアイデアや企画を考え、クライアントに提案していく人たちの集まりです。
広告業界は、新しいことやおもしろい企画を提案して、他社に勝ち案件を獲得すること、そして稼ぐことに重きを置く業界。そのど真ん中をいくプランニング系のチームには、昭和時代から続く荒っぽい文化が根づいているんですよね。
今だと“ブラック”と言われてしまいますが、いい仕事をしたくて半分泣きながらくらいついていくような“スポ根”の世界。夜中まで仕事をして、終わってみんなで飲みに行って、そのまま深夜営業をしているボーリング場で遊び、〆のラーメンを食べて明け方に帰る。もちろん、翌朝10時にはちゃんと出社する。
かつては私自身もそういう働き方が楽しくて、真夜中の飲み会はストレス発散になっていました。
一方で、仕事が待っていてもやってくるデジタル制作系のチームは、要件定義がすんでからきっちりと設計していくような組織文化。そちらから見れば、広告業界は「ヤバい業界」に見えるんでしょうね。
プランニング系チームの物言いや態度がデジタル系チームで問題になってしまって。部署内が完全に真っ二つになって、敵対するようになってしまいました_______________