【ライムスター宇多丸のお悩み相談室1】ダンナの髪型について悩んでいます
【今週のお悩み】
20代前半からハゲ始めたダンナ。33歳となったいま、立派にハゲ散らかしています。最近、そろそろスキンヘッドにしたいと言ってきました。決して、スキンヘッドがキライなわけではありません!! 本当に。ただ、ダンナは普通のサラリーマンなので心配をしています。あとマメなタイプではないので、手入れがちゃんと出来ないと思っています。そこで宇多丸さん、スキンヘッドの大変さなどを教えてください! ★神奈川県・うっちー(32歳)
宇多丸:どーも、ワンツーワンツー。さぁ、はじまってしまいましたね! いきなりね、こんなかわいらしいサイトにスキンヘッドでサングラス、2大強面要素、なワケなんですが。初回はね、ご挨拶がわりに「スキンヘッド問題」を解決しますかね。
こばなみ:よろしくお願いします!
宇多丸:けっこうさ、毛の問題って、「最初は違ったのに……ダマされた……」ってのが問題になりやすいと思うんだけど、これ、20代からハゲはじめたってことは、現在の状態は折り込み済みですよね? だから、サラリーマンなのに、スキンヘッドは大丈夫なのか? という心配だよね?
こばなみ:そうですね。毛の量などはそこまで重視してないようです。
宇多丸:たださ。散らかしてるって状態はなんなんだ!? 俺は理解できない。どういうつもりなのか? 生えてるところと生えてないところの落差があるということ? そもそも、毛があればいいのか? ある毛をありったけ出しちゃうってことで本当にいいのか? ん? そんなわきゃー、ないだろ?
俺は散らかすくらいだったら……、ということでスキンヘッドにしたわけですよ。
こばなみ:え!? 宇多丸さんも……!? あの、いつからスキンヘッドだったんですか?
宇多丸:いやー、間違いなくね、10代の頃にムースとかデップとかつけすぎて薄くなってきたわけですよ。毛穴、死滅。母親の警告を聞かなかった。だって、親戚で散らかしている人、いないもん!
で、最初は坊主だったんですよね。5mmとか。パナソニック・スキカル。アタッチメントをつけて、一番短いので3mm程度。しばらくして、ちょっとまたさびしくなってきたなって思って、だんだん短くなって、現在に至る。そしてスキンヘッドのほうが断然いいって実感しています。
こばなみ:スキンヘッドはご自分で?
宇多丸:最初は床屋。ところがさ、あいつら意外とスキンヘッドは苦手なんですよ。けっこう血だらけ。しかもさ、床屋って床屋談義とはよくいったもんで、政治談義とかを聞かされるの。それも耐えられなくて。
で、結論から言うと、T字カミソリがものすごく進化している。
具体的にはジレットフュージョンシリーズ。電撃ネットワークのギュウゾウさんもね、昔スキンヘッドだった頃、言ってましたよ。「宇多丸くん、スキンヘッドにするなら、ジレットフュージョン以外は考えられないよ」と。
やっぱりね、1枚の刃よりも5枚刃で強さを分散させないといけない。刃は多い方がいい。
※ジレットフュージョンとは?
切れ味がよく肌に負担がないと言われる男性用カミソリ。
http://www.gillette.com/ja/jp/products/razors/proglide.aspx
こばなみ:そんなにいいんですか?
宇多丸:ちなみに女性が足を剃ったりするのにも、オススメです。ジレット、とくにフュージョンは、みなさんが考えているような痛みなどは何もない。ジレットで肌が切れるわけがない。
でもね、最初に5mmとか3mmとか、まずはざっと短くベースはつくらきゃだめですよ。
とにもかくにも、ジレットフュージョン。これ、スキンヘッド業界の常識!
こばなみ:やけに推しますね、ジレットフュージョン。
宇多丸:いやだって、サンプラザ中野くんさんに聞いた時も「あれでしょ? ジレット」って。当然なんですよ、ジレットが。違うメーカー使っている人なんて、聞いたことない。
こばなみ:さては……!?
宇多丸:何ももらってない、もらってない(笑) ジレット愛。ただ、俺とサンプラザ中野くんを並べてCMをやったら相当いいとは思ってる(笑)。
こばなみ:ところで、肝心のお手入れはどうなんですか?
宇多丸:ぜんぜん簡単!! 歯磨きと一緒で、毎日やる。俺はシャワー浴びながら毎日剃る。うしろと前にシェービングクリームをつけながら、ジレットフュージョンでさーさーさーって。耳たぶの上が剃り残ししやすいので注意! やったあとに触ってみて、少しじょりじょりしていれば、ひげそりの延長でもう一度剃ってもよい。つまりね、通常の身だしなみの一環としてできるのです。もっといえば、髪をセットするほうが大変なわけですよ。目も覚めるし、一石二鳥!
こばなみ:それはいいですね。
宇多丸:そう。スキンヘッドはいいことだらけ!
こばなみ:それ以外には何がいいんですか?
宇多丸:いわゆる「ミソギ効果」がある。引き締まり効果。頭をまるめて、いざいくぞ!みたいな。手軽に気持ちがビシッとします。昔の武士みたいなね。それに、頭をマッサージすると気持ちいい。刺激がダイレクト。しかも散髪代はナシ。刃代はかかるが1個の刃が1〜2週間は使えるから経済的でもある。
こばなみ:じゃ、デメリットは?
宇多丸:やっぱりね、日本人の髪型に対する民度が低い! スキンヘッドの最大の敵は髪型についての民度が低い世間なんですよ!! ハゲだなんだと言うやつが溢れているので、それと戦っていかなきゃいけない。
剃ってんだっつーの!!
もとは薄くてもね。だいたいね、スキンヘッドはどんな方向のファッションも似合うんですよ。スーツもビシッと決まるし。オシャレなわけ! 海外でもジェイソン・ステイサムさんとかね、ブルース・ウィルスさんとかね、オシャレでしょ? かっこいいいんだよ。日本が追いついてないんだよ。ハゲだなんだって、おもしろがって言うヤツ、まったく民度が低いっつーの。
こばなみ:ただいきなりスキンヘッドは少しハードルが高い気も。
宇多丸:いきなり0mmいっちゃわないで、だんだんシフトしていくのはどう? あと、僕は色白なんで無理ですけど、日に焼けていると、いいかもしれない。肌色感と比例してインパクトが強くなっていくので、日焼けすると、多少は肌色感が少なくなりますよ。
こばなみ:でも確かに海外の人はかっこいいし、スキンヘッドの人、以前に比べると増えてきてますよね。
宇多丸:あ、もう1つ問題点がある。汗が…。髪は汗をとどまらせる役割をするんだと、やってみて初めてわかりました。ハンドタオルが手放せません。でも、それにより、トイレとかいって手とか拭かなかったのに、ハンドタオルを持ち歩く、この上なく清潔な男子になるというメリットもあるんですよ。
こばなみ:ほほう。ということは、やはり最大の敵は世間?
宇多丸:そう。よくさ、髪型が変だとか言われたりするでしょ。お金かかって時間かかってやってんのに変ってさ。そんなんでいちいち悩んでる人には、本当にスキンヘッドを勧めたいですよ。こんないい世界があるのに、知らないのもかわいそう。
あっでも、頭のカタチは大事かも……。でも、そこに自信があるんだったら、もう絶対スキンヘッドしかない! なぜならそれは「神に選ばれし者しかできない」ヘアスタイルなわけだから。
こばなみ:あ、暑苦しい……。ダンナさん、もうスキンヘッドにするしかなさそうです。
結論:
ジレットフュージョンがあれば、何の問題もない。
ただ、スキンヘッドの最大の敵は髪型についての民度が低い世間である
画・宇多丸
[プロフィール]
ライムスター・宇多丸/日本を代表するヒップホップグループ「RHYMESTER(ライムスター)」のラッパーにして、2007年にTBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」(毎週土曜日22:00~24:00)が始まるや、ラジオパーソナリティとしてもブレイク中。ほかTOKYO MX「バラいろダンディ」(毎週水曜日21:00~21:55)などさまざまなメディアで切れたトークとマルチな知識で活躍中。http://www.rhymester.jp/